手紙の木で手紙をだしてみた

ハガキノキ(葉書の木)もしくはテガミノキ(手紙の木)という植物をご存知でしょうか?

その木はペン鉛筆を使わずに、文字が書けるという。しかも、葉っぱに切手を張れば手紙としてポストに投函できるという。これは、見てみたい!ということで検証してみました。


タラヨウ モチノキ科モチノキ属         Ilex latifolia
  タラヨウ  多羅葉   別名 モンツキシバ
 *常緑高木
 *高さ:10〜20m
 *花期:5〜6月
 *果期:11月
 *分布:本州
(静岡県以西),四国,九州
 タラヨウという変わった名は、インドで写経に用いられていたヤシ科の「多羅樹」(タラジュ)にちなんでつけられたらしい。同じように傷をつけると文字が書けるらしいが、この木は日本にはない。
 日本では、葉に傷つけるだけで文字が書けることから、テガミノキとよばれ、郵便局のシンボルツリーなどによく用いられる。
 葉書(はがき)の語源ともとれるが、これは関係ないらしい。
本来はハガキは端書であり,葉書は借字ということだ。
 初めてこのことを知った時から、「この葉っぱで手紙をだしたい!」と思っていました。
 しかし、分布をみても雅の住む東北地方では生育していないだろうと、諦めていました。
 そんなある日、いつものように近くの公園を散歩していると、堂々とプレートまで付けてあるじゃないですか!
 喜び勇んで、さっそく近くの枝で書いてみます。
 予想以上にくっきりと、しかも数秒で写真のような文字が書けました。

 このほかにセイヨウバクチノキも同じように書けるらしいので、チャンスがあれば試してみたいところです。
 ブログにアップした写真。
 携帯でブログに更新してから、もう一度戻ってみると、タラヨウの葉は消えていました。
 ジョギングの人が何人か通ったから、持っていかれたかな??
大きめの葉を
数枚拝借。
 さて、ここからが本題。
 今回の目的
「ハガキノキは本当に葉書になるか?」の検証です。
 ホームページを探すと、はがきとして使えるという記述はけっこうあるけど、実際に出している人は少ないようでした。
 これはやってみるしかない!
 ということで、郵便局で切手を購入。あとはタラヨウの葉とペンの代わりに爪楊枝を用意して準備は完璧です。
 ハガキノキと言いながらも、郵便の規定では長方形以外は「定型外」扱いとなるので、郵便で出すには120円かかってしまうようです。
 しかも郵便として出せる最少サイズが12×9cm以上
 今回のタラヨウは微妙に小さいのですが大丈夫でしょうか?できるだけ大きい葉を選んだけど、東北地方だからか、やや小ぶりの葉しかなかったのです。

 ハガキノキの葉書完成です。
 本当にこれがはがきとして通用するのか。さっそくポストに投函です。
投函口は定型外用に、葉書の木でも完全な葉書とは認めてもらえない。
 さて、手紙は出してしまったので、後は郵便が届くのを待つばかり。
 その間にタラヨウの葉を使ってほかの実験をしてみましょう。
 その1  タラヨウは占いができる?!

 タラヨウは郵便局のほかにも、神社や仏閣にも植栽されます。これは葉を火であぶった時にでる黒い模様を見て吉兆を占ったようです。
 別名のモンツキシバなどは、まさにその様子を表しています。
このとき浮き出る紋を「円紋」「死環」といい、火であぶられたことにより、組織が破壊されたことで浮き出るようです。
 タラヨウを傷付けた時も、葉に含まれた成分が浮き出し、空気に触れて化学反応することが原因のようです。
 黒い円が浮き出ました。
 焦げたわけではないですよ。

 運勢は??よくわかりませんね(-"-)

 (濃い緑は写真加工したからです、葉書の書き損じを使ったもので・・・)
 
 その2  タラヨウは表にも字が書ける?!

 裏面に字が書けるのはよくわかりました。でも、両面に字がかけないと手紙として出すには、記入面がちと少ない気がする。
 ということで裏面にも、同じように爪楊枝で文字を書いてみました。
(右の写真)
 結果、見えるかな?
 裏面よりも強めに書くことで、文字が浮き出てきました。
 表にも字が書けるようです。しかし、元の色が濃緑なだけにほとんど目立たない。
郵便屋さんには読んでもらえないかもしれません。
(今回投函時には、戻ってくる可能性を考えて、差出人は表にマジックで書いて投函しました。)
   死環はあっという間に広がって、はじめは小さな斑も数時間で広がり、真っ黒になってしまいます。   その3  タラヨウの文字を奇麗に残すには?
 
 
他にタラヨウを使って何して遊ぼうかと、大切に保管してあったのですが、ある日見てみると、葉っぱが真っ黒に!
 そのまま置いておくと3日くらいでどんどん死環が広がっていきます。
 ポストに出した葉っぱは大丈夫でしょうか?
 これでは住所が読めないかもしれません。
 
 なんとかきれいに残せないものか?
 調べてみると熱をかけると、細胞が死んで死環の発生を抑えられるようです。
 しかし、火であぶれば間違いなくまっ黒け…
 そこで、チンしてみることにしました、→
 電子レンジに入れると
      ・
      ・
      ・
ボンッ!
 何やら、不吉な爆音が・・・
もう文字は書けません  どうやら、肉厚の葉に含まれる水分が膨張して爆発したようです。
書いた色は変わらず、傷つけても文字は浮き出なくなりました。
 教訓
きれいに残すならレンジで「チン」せよ!
 そうこうしている間に、郵便が届きました!
 心配していた死環もほとんどなく、無事配達されました!!
 検証の結果
 「葉書の木はハガキとして使える!!」
 
 考察
 
部屋に置きっぱなしにした葉っぱは、ほとんど真っ黒。ちぎられた時から次第に組織が死んでいくようです。
 水に漬けておくと、少しは長持ちしましたが、葉書として使うなら「採りたて、新鮮なうちに」使うのがいいようです。
 比較対象として、文字を書いて部屋に置いておいた葉っぱも右のようにまっ黒け。字もよく読めません。
 手紙として出した葉は、今でもしっかり文字が読めます。同じ時に書いたのにこの違いはなんだろう??

 考えられるのは、湿度。夏である今は部屋の湿度が高く、うまく乾燥が進まなかった可能性がある。
 それに対して、ポストに投函した葉は、周りの葉書たちに水分が吸収されて、うまく乾燥が進んだのではないかと考えられます。
 
 これらのことより、確実に字が読める形で保存したり、はがきとして投函する場合は、シリカゲルなどで乾燥させてから投函するといいかもしれません。
 もしくは、実験のようにレンジで「チン」して、反応を止めると、追記はできなくなるけど、きれいに残すことができます。
 電子レンジを使う場合は、適度な時間にしないと、燃えてしまうことがあるし、水分膨張で破裂音がするので、注意が必要です。

 さあ、皆さんもお近くのタラヨウでレッツトライ!