短冊に願いを

 

 七夕が「零七零七」の日だと過ぎてから気づき、ついカッとなって書いた乗り遅れの七夕SSです。

 

注意

  • 主零主から、途中で零主と主零に分岐します。
  • 他の主零主話とは繋がりません。時期的にもパラレルです。
  • R指定ではないですが、心の清らかな方にはおすすめできません。まだ知らなくて良い世界があると思います……。
  • キャラ崩壊気味です。悪ノリです。

 

↓ 上記を読んで、どんと来い!な方は ↓

 

 

 昼下がりの鴉羽神社の境内で、たくさんの短冊に彩られた竹が、風にそよいでいた。

 封札師の少年が世俗に疎い札二人のために設置したのだが、それを聞きつけた彼の仲間たちがこぞって集まったために、今は竹が重みで頭を垂れるほど、色とりどりの七夕飾りや短冊が結びつけられている。

 他者の幸せを願う想いが綴られた短冊たち。それを目を細めて見つめるのは、この社の神使たちと、件の札二人だった。

「随分と賑やかですねえ」

「ああ。とても、きれいだ。それに、あたたかい想いが伝わってくる」

「そうじゃな。中には奇天烈な願いを書いておる輩もおるがの」

「……」

「どうしたんですか、鈴。思い詰めた顔をして」

 いつもなら真っ先にのってくる狛犬が静かなのに気づき、不審に思った鍵が声をかけると、彼女はきりっと真面目な顔をして雉明の近くに迫り寄った。

「雉明さま、雉明さま」

「……どうしたんだ?」

「ぬしさまが、最初に書いた短冊は、積極的な雉明さまが見たい、だったのです。結局それを捨てて書き直してしまわれたのですが……」

「そりゃまた……」

「ふふ。お主は、どこかぼんやりしておるからのう。千馗がうっとおしく思うのも当然じゃ」

「……そうだったのか……」

「そういう意味で書いたんじゃないと思いますがね」

 鍵の苦笑は、にぶい少女たちの勢いにかき消されてしまう。

「千馗の友人に相談するとよいぞ。そうじゃな……積極的な輩と言えば……」

「えとえと……あっ、香ノ巣さまや蒲生さまはいかがですか? あのお二人には、千馗さまもたじたじなのです!」

「うむ。ならば、妾が呼んで来よう。雉明、どちらがよいのじゃ?」

「そうだな……」

 盛り上がる三人から少し距離を置き、鍵は煙管を銜え含み笑いをする。

「……その人選はどうかと思いますが……まァ、どう転んでも楽しくなりそうですねえ」

 

→ 絢人に相談する【零主】

→ 道佳に相談する【主零】 7/20UP ★NEW★